■マネージャーシステム│カジノVIPルームとジャンケットの仕組み

▼ジャンケットってなに？

やはり「カジノ」に行って『見栄を張りたい』『優越感を味わいたい』なんて方は結構いるかと思います。その中で一番体感したいのは「カジノVIPルーム」ではないでしょうか。「カジノVIPルーム」のサービスを受ける為に必須と言っていいほどのシステムが「ジャンケット」システムです。

アメリカやヨーロッパ・中国・アジア・オセアニア・中東など世界各国の大富豪と直接独自のコネクションを持つ人達のことを「ジャンケット」と言います。「ジャンケット」はカジノVIPの上客のマネージャーにしてコンシェルジュというエージェント的な役割を担っています。

▼カジノ場とジャンケットの仕組み

カジノ場は、フロアごとにホテル直営運営の場所と他社にテナント貸しした場所の2つに分かれており、テナントとして貸し出したフロアの運営会社と「ジャンケット」が契約を結んでいる仕組みになっています。

そして、「ジャンケット」はカジノ側と契約しており、カジノVIPの上客がゲームで使った資金総額の固定パーセンテージ(勝敗は関係なし)を報酬として得る仕組みになっています。

※ジャンケットシステムは世界各国のカジノの中ではマカオ(中国)/フィリピンで主に採用されており、逆にラスベガスやシンガポールなどはフロアホテル側経営がほとんどです。これらの国では「ジャンケット」の役割をカジノホテル側の専属カジノホストが担っています。(一部例外はあります)

▼ジャンケットの主な業務

下記がカジノジャンケットマネージャーの主な業務ですが、専属カジノホストを利用するよりもかなり規制が緩い幅広いサービスを提供してくれます。

【ジャンケットの主な業務】
・カジノホテル滞在中のあらゆる予約や移動手配
・宿泊先や往復航空券の手配
・ジャンケット所属会社からの資金貸し対応
・カジノホテル側への資金借りサポート
・場合によりマネーロンダリング

また、この中でもとくに「ハイローラー」や「ホエール(クジラ)」と呼ばれるカジノVIPプレイヤーほど利用しやすい傾向にあるのが「カジノホテル側への資金借りサポート」かもしれません。

これは、「ジャンケット」を仲介することでカジノ側から多額資金の支援(キャッシング)を受けやすくするサポートのことで、個人で融資依頼をするよりカジノに信頼を置かれたジャンケットを介することで高確率で話をまとめることが可能になります。

※他のカジノホテルや他国のカジノ場で借金をしていたり、倒産企業の上役や投資などで自己破産した経歴があったりするとブラックリストに記載されているケースがあり、審査で落とされやすくなってしまいますのでご注意下さい。

※2013年「ジャンケット」の一部がマネーロンダリングなど汚職の対象となり、検挙活動が行われました。またマカオカジノでは中国人ハイローラーの足が遠のいており、ジャンケットによるVIP客用ホテル客室の手配が少なくなっています。その為、カジノホテル間で価格競争がスタートし、今後マカオカジノのホテルを安く利用できるかもしれません。(2015年7月時点)

※2016年1月現在、マカオのジャンケット事業者数は、法人が121、個人が20の合計141。2015年1月28日に公表されたジャンケット数は183だったことから、減少幅はおよそ23％となっています。これは2015年9月に発生したVIPルームの内部スタッフによる資金持ち逃げ事件などを受け、会計分野への監視が強化されたことが挙げられており、2015年10月16日には、ジャンケット業者のライセンスを管轄するマカオ政府のカジノ監理部門、博彩監察協調局（DICJ）がジャンケット業者に対し、新たに会計システム、会計管理スタッフ、資金の所在に関する資料を提出するよう求めました。(2015年1月時点/マカオ新聞より)