横浜市=藤木氏 港湾関係者中心に山下ふ頭独自開発目指す協会設立へ

目次

■日本のカジノ法案/IRへの見解

山下ふ頭開発基本計画恐るべし。今後の動きに注目したいですね!

■お品書き

まずカジノ法案(IR推進法案)とは、許可を受けた民間事業者が認められた地域で特定観光複合施設を経営できるようにすることを目的とした法律です。用は簡単にいえば、日本で合法的に遊べるカジノを作れるように、安全に法を作って整備してカジノを作りましょうということで作った法です。カジノ法案(IR推進法案)設立までの動きや設立後の進展などをまとめた『カジノIRジャパン』の記事を元に今、どうゆうことになっているかをちゃんと知っていきましょう!そして一個人の見解だけを載せていこうと思います。一個人の見解なのでノンクレームでお願いしますw

■カジノIRジャパンの記事

2019-04-25

IR整備法は、区域認定数の上限を「3ヵ所」と法定。政府は、区域認定プロセスの2サイクル実施を検討へ。

2021年前後、政府は、第1サイクルの区域認定(自治体からの区域整備計画の申請受付、選定)を実施する見通し。

今後、自治体(都道府県、政令指定市)は、政府が策定する基本方針を見極め、事業者選定および区域整備計画策定のプロセスに入る。

IR整備法は、地方に配慮する観点から、区域認定数見直し時期を「最初の区域認定から7年経過後」とした。

横浜市(民間)

藤木幸夫氏 「横浜港ハーバーリゾート協会」設立へ。山下ふ頭でIRとは別の独自施設開発目指す

・4月24日、横浜港運協会は、メディアに対して「横浜港ハーバーリゾート協会」の立上計画を公開
<横浜港ハーバーリゾート協会の概要>
・一般社団法人。登記は5月7日予定
・山下ふ頭に市民主体の観光集客施設誘致・運営を目指す。開発の段階ごとに事業者誘致を進める
・会長は藤木幸夫氏(横浜港運協会・会長)
・横浜港運協会に所属する243の団体がすべて加入予定
<藤木幸夫氏のIRへのスタンス>
・IRには反対
「海外企業に金が落ちるだけで依存症の深刻な問題があり、街が衰退する」

横浜商工会議所 年内にIR推進協議会を発足へ。オール横浜で理解促進へ

・2月28日、横浜商工会議所は、定例記者会見を開催、上野孝・会頭、川本守彦・副会頭がIRについて発言
・IR推進協議会:発足は統一地方選(4月7日投開票)で遅くとも年内、目的は理解促進や意見交換など、メンバーは今後検討
・上野孝・会頭
「横浜の経済発展には欠かせないと思っている。反対の声もあるが、理解を求めていく」
・川本守彦・副会頭
「正式に賛成の意思を示しているのは全国をみても横浜商工会議所くらいしかない」
<横浜商工会議所の取り組み経緯>
・2016年4月、横浜商工会議所が経済政策委員会内にカジノを含む統合型リゾート(IR)作業部会を設置
– 作業部会は約6名。座長は京浜急行電鉄の原田一之社長
– 横浜市に与える影響を多面的に調査研究。商工会議所の意見や方針をまとめる役割
・2017年9月、川本守彦・副会頭は、オール横浜経済団体の協議体構想に言及
「政府、地元行政と情報を共有し、よいタイミングでオール横浜のIR推進協議会を立ち上げる」

横浜商工会議所・上野会頭「IRぜひ誘致」, 横浜港運協会・藤木副会長「テコでも動かず」

・横浜市は、2019年に開港160年記念を迎える。各新聞社が、経済界のキーパーソンに新年展望をインタビュー
・1月23日、日本経済新聞は、横浜商工会議所の上野孝・会頭のインタビューを掲載。IR関連発言は以下の通り
「商議所のスローガンは『横浜ルネサンスの礎を築く』。経済的・文化的に繁栄する取り組みの推進が重要」
「ラグビーW杯、アフリカ開発会議、2020年五輪で、一過性ではない効果を得るために、IR誘致をぜひ実現したい」
「IRには様々な反対論があり、その反論にも根拠がある。問題解決へ商議所として取り組むことが必要」
・1月19日、神奈川新聞は、横浜港運協会の藤木幸太・副会長(藤木企業・代表取締役)のインタビューを掲載。IR関連発言は以下の通り
「IR構想は、山下ふ頭の一体開発計画の検討を開始して以降、ずっと後になってから」
「我々の土地を横取りするつもりか。我々は、テコでも動かない」
「(IRで、)外国企業がたっぷり稼ぎ、その利益を海外に持ち帰る(配当など)とすれば、横浜の人間としてはあり得ない」
「横浜市長は、IRスタンスをはっきりして欲しい」
「IRをやらないなら、我々には開発イメージがある。やるならば、良くなる部分、悪くなる部分があるだろう」

横浜港運協会・賀詞交換会 統一地方選意識 IRは藤木会長「反対」, 林市長「白紙」

・1月4日、横浜港運協会・賀詞交換会を開催。各会議員、行政、港湾関係者など約800名が参加
・藤木幸夫・会長、林文子・横浜市長、黒岩祐治・神奈川県知事などが登壇。また、春の統一地方選を意識し、県・市議会議員の参加が目立った
・藤木氏、林氏とも登壇時にIRへの言及なし。ただし、会場においてメディア取材がIR質問を繰り返した
・藤木幸夫・会長のIRへの回答
「依存症の具体的な例が目の前にあります。横浜では嫌ですよ。そんなさもしいことをしなきゃ食えない街ではありませんから」
・林文子市長のIRへの回答
「現在、白紙の状態で、判断の時期も決めていない。事業者からもらった構想案をもとに取りまとめている調査結果を判断材料の一つとして、国から示される情報を把握しながら、市民にとって一番良い方法を多方面から考えていく」
・横浜市では、春に横浜市議会議員選挙・神奈川県議会選挙・神奈川県知事選挙を控える。市長、市議会議員とも、まずは、統一地方選に意識を集中する展開

横浜商工会議所 上野会頭が続投 引き続きIR誘致に取り組む

・11月1日、横浜商工会議所は臨時議員総会で、上野孝・会頭(上野トランステック会長・社長、73)の続投を満場一致で決定
・上野会頭が言及した今後3年間の戦略のポイント。
「横浜の経済インフラ、成長の基盤づくり」「横浜の歴史・文化資産を活かし、都市のブランド力を高める」「IRの誘致」

横浜商工会議所 2019年度県政要望~IR導入支援5年連続。市政に続き

・10月9日、横浜商工会議所の上野孝・会頭は、神奈川県の黒岩祐治・知事に2019年度の県政運営への要望書を提出
・人口減や高齢化社会の到来を踏まえ、新しい都市政策、カジノを含む統合型リゾート(IR)の導入が経済活性化につながるよう支援を求めた
・なお、県政要望にIRが盛り込まれたのは、2015年度要望から5年連続

横浜商工会議所 2019年度市政要望 IR誘致を独立項目に~林市長、IRにコメントせず

・9月25日、横浜商工会議所の上野孝・会頭は、横浜市の林文子・市長に2019年度の市政運営に関する要望書を提出
・要望には「IRを活用した横浜のまちづくり」が盛り込まれた
・横浜商工会議所は、例年、市に対してIR誘致を要望してきたが、今回の要望書では初めてIRを独立項目とした
・林市長は、要望が「いずれも喫緊の課題。中期4カ年計画や19年度予算に取り入れていく」と述べたが、IRについては直接言及せず
・なお、市政要望にIRが盛り込まれたのは、2014年度要望から6年連続

(1)IR(統合型リゾート)を活用した横浜のまちづくり本年7月20日に、IR(統合型リゾート)実施法案が可決され、国としてIR開設に向けた動きが本格的に始動しました。
当所では、一昨年、経済政策委員会において横浜におけるIRのあり方についての調査・研究を行い、報告書を取りまとめました。その中で、“横浜の課題となっている「宿泊観光客の少なさ」を払しょくし、横浜経済を発展させるためには、IRの導入は有効な方策である”との考えを示しております。
横浜市におかれましては、横浜都心臨海部はもとより、横浜経済の活性化につながるようIRの実現に向け、前向きに検討していただきたい。

横浜市 山下ふ頭周辺の基準地価が上昇~IR候補地の観測が商業地の将来期待を高める

・9月18日、各都道府県、国土交通省は、2018年7月1日時点の地価調査(基準地価)を発表
・神奈川県横浜市では、商業地の基準地価が6年連続で上昇。横浜駅西口周辺、みなとみらい地区、山下ふ頭周辺などが上昇
・日本経済新聞社は、山下ふ頭周辺の上昇について、IR誘致候補地と見られていることも、商業地の将来性への期待を高めたと分析
・基準地価は、都道府県が毎年7月1日における調査地点の価格を調査・公表し、国土交通省が全国状況を取りまとめ。国土交通省が実施する地価公示(毎年1月1日時点の調査)と相互補完的な関係
・個別地点(基準地)の動向は、9月19日に公開予定(都道府県、国土交通省)

第24回 横浜経済人会議 ”横濱愛とまちづくり”~IR誘致提言5年連続

・9月15日、横浜青年会議所は「第24回 横浜経済人会議 ”横濱愛とまちづくり”」を開催
・本年のテーマは、都心臨海部のみなとみらい地区、関内・関外地区のまちづくり
・横浜青年会議所の本年の提言は以下の通り
1)景観規制のさらなる見直しを含めた行政、周辺地域とのさらなる連携
2)カジノを含むIR誘致
3)観光・MICEを想定した、公共空間の利活用の推進。
4)新たなベニューの軸となる現市庁舎跡地の開発
・横浜商工会議所の川本守彦・副会頭(商議所・経済政策委員会・委員長。そこにIR研究会が設置)が登壇し、IRの必要性をアピール
・横浜経済人会議は、2014年に開催された第20回以降、5年連続でIR誘致を提言

誘致レース(187)横浜市=横浜経済人会議 4年連続IR提言 「他都市に遅れずIR誘致を」
横浜市:第22回 横浜経済人会議 政治, 行政, 経済が集結 三年連続でIR誘致を提言
横浜市:第21回 横浜経済人会議 政治、行政、経済が集結。経済界がIR誘致を提言

横浜港運協会 藤木幸夫・会長 カジノ反対。メディア訴求活発=毎日新聞

・9月初、毎日新聞、サンデー毎日が、横浜港運協会の藤木幸夫・会長のインタビューを掲載
・8月初には、東京新聞が同様の内容をレポート。藤木会長、一部メディアが、IRネガティブキャンペーンで呼応
・藤木会長の主張のポイント
「山下ふ頭におけるカジノを含む施設の誘致には反対」
「山下ふ頭再開発は、MICEを核とする、中長期滞在型ホテルを含む、ハーバーリゾートを志向
「スイスのツェルマットなどのように、地元民(港湾人)が再開発を主導」
「世界には、国際金融マフィアが跋扈。カジノは、海外客より、日本のタンス預金がターゲット」

横浜港運協会 公開講演会 藤木会長「カジノ不要。国際展示場を軸」

・7月18日、横浜港運協会は拡大理事会・公開講演会「MICE中核施設・国際展示場」を開催。横浜市の政官財から約700名強が参加した。日本展示会協会の石積忠夫・会長が講師
・横浜港運協会 藤木幸夫・会長の発言のポイント
-山下ふ頭の計画は、すでに、半分ほどが出来た。港湾人は、山下ふ頭に新しい港を作る
-港湾人がイニシアティブをとり、関係者でいろんなアイデアを出し、住民にお願いし、行政議会と意見を一緒に、政府に働きかけ、実現していく
-カジノはダメ。すでに、パチンコで依存症が蔓延
-新しい港湾都市の軸は、国際展示場
-ビックサイトを訪問したが、横浜市はもっといい展示場ができる
・横浜港運協会の山下ふ頭再開発の方向性
-カジノは、全く必要ない
-日本展示会協会の石積忠夫・会長と新しい横浜港の未来を描く
-横浜市の港湾局のマスタープラン、ハーバーリゾート構想に沿った計画を提案
-計画の骨子は、山下ふ頭中心部における、床面積25万㎡、世界十傑に入る国際展示場を設置。民設、民営
-計画には、国際クルーズ拠点、中長期滞在型ホテル、コンサート劇場ホールなどを併設
・日本展示会協会の石積忠夫・会長が講演
-日本における大規模な展示会場の不足、それによる展示会市場の頭打ち状態の中、藤木会長から「山下ふ頭改造計画」を聞き、将来への展望が生まれた

横商 川本副会頭 林市長に要望「政府基本方針までに態度明確に」

・7月17日、横浜商工会議所の定例記者会見にて、川本守彦・副会頭がIRについて発言
・川本副会頭は、林市長に対して、政府の基本方針の公表(IR実施法の成立から一年がメド)までに態度を明確にするように要望
・川本副会頭は、引き続き、早期の、オール横浜市のIR推進協議会的な組織の設置に意欲を示した

横商 川本副会頭「横浜港運協と意見交換へ。オール横浜でIR」

・7月14日、神奈川新聞は、横浜商工会議所の川本守彦・副会頭のIRについてのインタビューを掲載
・川本副会頭は、横浜商工会議所・経済政策委員会の委員長であり、そのもとにWG「IR研究会」が設置
・IR研究会は2016年秋に報告書を発表。商工会議所の政府、IR議連への要望書を策定をリード
・そこで、横浜港運協会(藤木幸夫・会長)との関係についてコメント
「横浜港運協会は、カジノに反対の立場と認識」
「横浜港運協会は、カジノ抜きのIR、大規模な展示ホールや国際会議場(大規模MICE)を検討」
「大規模MICEだけでは不十分。IRを継続させるためには収益力のあるカジノが必要」
「横浜港運協会と横浜商工会議所は、地域経済の活性化というコアな部分は一緒。きちんと意見交換が必要」
「横浜商工会議所は、協議会的な組織を作り、参加する経済団体を増やし、オール横浜でIRに関わる」

横浜市=横浜港運協 藤木会長「山下ふ頭にIR賛成せず。瑞穂ふ頭にすればいい」~毎日新聞社インタビュー

・6月14日、毎日新聞社は、横浜港運協会 藤木幸夫・会長に横浜市へのIR誘致についてインタビュー
・以下、藤木会長の主な発言
「(山下ふ頭再開発について、)横浜は横浜の特色を生かした再開発をすべき。私は、カジノはやらないことが一番だと思う」
「どうしても横浜でカジノをやりたいのであれば、横浜・瑞穂ふ頭にある米軍施設『横浜ノース・ドック』の敷地内に開設すればいい」
「ギャンブル依存症と表記するのは、まだきれいな表現だと思う。これは本当の悲劇」
「(港湾事業の競争力強化の必要性の言及後、)ただ、私は、仮に林市長がカジノに絡む税収を港湾に充てたいと考えたとしても、賛成はできない」

京浜急行電鉄 引き続きIR事業への参画検討~2018年度の法案成立を想定

・5月23日、京浜急行電鉄は、2018年3月期通期説明会資料を公開
・引き続き、IR事業への参画を検討
2018年度の法案成立を想定し、事業性の検証を推進
大規模な街づくりの機会と捉え、多角的な参画を検討中

横浜市=横浜港運協会 勉強会~藤木会長「山下ふ頭はカジノなし再開発を」

・3月14日、横浜港運協会(加盟は約250社)は、公開勉強会「ギャンブル依存症を考える」を開催
・港湾関係者、各会議員(国、県、市)などを中心に、約600名が参加
・国会議員では、江田憲司氏(民進党)などを中心に、IR反対スタンスの野党議員の参加が目立った
・プログラムは以下の通り
藤木幸夫氏(横浜港運協会・会長)の開会・閉会挨拶
横山實氏(国学院大学名誉教授、カジノ反対活動家)の講演
田中紀子氏(ギャンブル依存症問題を考える会・代表)の講演
水上裕之氏(横浜港運協会・常務理事)「山下ふ頭再開発、IRに関する考え方」
・横浜港運協会の主張は「山下ふ頭再開発は、カジノなしのリゾートであるべき。その開発は、港湾人が主導し、横浜市と協調して推進」
・横浜港運協会は、現在、開発の事業化実現可能性調査(FS)の作業中
・横浜港運協会は、引き続き、「再開発マスタープラン」確定後、山下ふ頭から立ち退く方針(市の移転作業に協力)
・2016年10月、横浜港運協会は、山下ふ頭再開発計画について、自らが主体となり、一体の開発を単一事業者として推進する方針を発表(外部事業者とのコンソーシアムを形成する想定)

横浜商工会議所 年頭会見「IR誘致実現へ体制整備」「横浜港運協会とは協議必要」

・1月16日、横浜商工会議所の上野孝・会頭は年頭記者会見を実施
・2018年度の主要事業の素案を発表。主要事業は、IR推進を含む
「IR誘致実現に向けた推進体制の検討、構築を行う」
・IR担当の川本守彦・副会頭が横浜港運協会の藤木幸夫・会長の山下ふ頭再開発に関する発言に対するコメント
(横浜港運協会の藤木幸夫・会長の発言主旨=カジノ、行政による事業者選定を否定。港湾人が再開発をリード)
「基本的には、決して(商議所と)横浜港運協会の間に差異はないと思っている。いずれかの機会に、真摯に意見交換しなければならないと思う」
・横浜商工会議所 IR誘致へのスタンス(2017年)
-IR誘致推進のスタンスは不変であり、引き続き、横浜市に推進を求める考え
-将来的には県内経済団体と協議体などをつくり、オール横浜で支援
-(横浜港運協会の主張に対して、)IR誘致推進の姿勢は不変。横浜港運協会はIR反対ではない。一緒にやっていけると確信
-(林市長の慎重姿勢に対して、)IR誘致推進の姿勢は不変。オール横浜で市長に働きかけ継続

横浜港運協会・賀詞交換会 藤木会長「山下ふ頭再開発は、港湾人が関与・推進」

・1月4日、横浜船主会・横浜港運協会は、賀詞交換会を開催
・藤木幸夫・会長が主催者代表で挨拶
「来年より、新たな元号となる。私より、新年、新たな元号に向けてのお願い」
「山下ふ頭再開発は、カジノでなく、国際展示場、ホテルなどスタイリッシュな施設にしたい」
「開発の具体のプロジェクトは沢山ある。しかし、有効なマスタープランがない」
「今後、港湾先住民として、しっかりとマスタープラン策定に関与する」
「大きなマスタープラン策定後、具体のプロジェクトについては、港湾人が推進する」
<カジノIRジャパン – 注>
横浜市は「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」(都市整備局、2015年2月策定)、「山下ふ頭開発基本計画」(港湾局、2015年9月)を公表済み
・林市長が来賓挨拶。山下ふ頭再開発、IRには言及せず

京浜急行電鉄 引き続きIR事業への参画検討~横浜市の大規模街づくりの好機

・11月20日、京浜急行電鉄は、2018年3月期2Q説明会資料を公開
・引き続き、IR事業への参画を検討
-大規模な街づくりの機会として、京急グループの経営資源を最大限に活用
-新たな事業機会を創出し、沿線全域の活性化に繋げる
-プロジェクトチームを設置
-立地特性等を活かし、事業基盤である横浜において検討
-IR実施法案の成立動向を注視し、スピード感を持って参画に向けた準備を進める

横浜港運協会 藤木会長「カジノ反対。MICE中心HR。港湾人で」

・9月14日、横浜港運協会は、記者会見を開催。テーマは、山下ふ頭再開発
・港運協会側は、藤木幸夫・会長を筆頭に12名が出席。メディア側は約30名が参加
・藤木幸夫会長は、本日を境にカジノ反対を明確とし、MICE中心ハーバーリゾート(HR)とする方針
・山下ふ頭再開発の方針は以下の通り。
1)MICEを中核にしたハーバーリゾート
2)同開発で年間1兆円規模の経済効果を目指す
3)カジノは不要
4)カジノは、市民の60~80%が反対
5)開発の主体は港湾人。IR/カジノ構想は我々港湾人を排除し、海外資本が中心となるリスク
・横浜港運協会は、横浜市に構想を提案する予定

2017年5月、横浜港運協会 拡大理事会 「山下ふ頭再開発にあたって」

・5月17日、横浜港運協会(加盟245社)は、拡大理事会を開催
・会場には、港湾関係者、議員(国会、県会、市会)などを中心に、約500名が集まった。
・横浜港運協会は、2016年10月、山下ふ頭再開発計画について、自らが主体となり、一体の開発を単一事業者として推進する方針を発表(ただし、外部事業者とのコンソーシアムは検討する姿勢)
・横浜市は、2017年度中に、山下ふ頭開発の事業計画の公募を実施する予定であった(民間資金とノウハウを活用するPPP方式を想定)
・横浜港運協会の一連の動きは、それに対応したもの。

横浜港運協会の主張のポイント・山下ふ頭の開発は、先住民である港湾人が事業の主体となる。行政による事業者公募は認めない
・開発に際して、「みなと地域共同体」(コンソーシアム)を形成する
・山下ふ頭の経済価値は極めて高く、さまざまな開発の可能性がある
・横浜港運協会は、以下5つの事業提案を受け付ける
1)物流施設(単なる更新施設)
2)高機能・先端 物流施設(魚河岸なども)
3)ハーバーリゾートの概念に則ったテーマパーク
4)観光・集客施設(カジノ無し)
5)IR-統合型リゾート(カジノ有り)
・今後、一年間、提案を受け付ける。その後、絞り込む
・横浜港運協会は、再開発方針に合意しない限り、山下ふ頭からの退去手続きを凍結

横浜商工会議所 平成30年度 市政への要望書 IR推進5年連続 林市長は依然慎重

・9月5日、横浜商工会議所の上野孝・会頭は、横浜市の林文子市長に平成30年度市政運営の要望書を提出
・IRについては、「横浜の将来の経済発展に不可欠」の要望。引き続き、市長の理解を求めていく考え
・市政運営への要望に、IRを盛り込んだのは、平成26年度市政運営の要望(2013年9月)以来、5年連続
・林市長の要望書への反応
「市が取り組みたい内容が網羅されている」。ただし、上野会頭との面談時、IRに言及せず
・林市長の同日の記者会見の発言
「(IR導入は)経済界が横浜市をさらに飛躍させたいという一つの考え方」
「慎重な議論が必要で、まだ決めていく段階ではない」

横浜商議所 川本副会頭「IRは、地元企業と外資のコンソーシアム」

・8月25日、「第23回 横浜経済人会議」が開催された(主催:横浜青年会議所)
・パネルディスカッション「もし、横浜にIRが来たら?」に横浜商工会議所の川本副会頭が参加
・川本氏の主な発言
「(IR事業主体は、)地元企業と外資がコンソーシアムを形成する考えが有力」
「今後、政府、地元行政と情報を共有し、よりよいタイミングでオール横浜の(仮称)IR推進協議会を立ち上げる」
・川本氏は、商議所の経済政策委員会の委員長。2016年4月、経済政策委員会のもとにIR作業部会が設置された

横浜商工会議所 2016年4月 IR作業部会を設置~IR誘致、オール横浜体制づくり推進

・2016年4月、横浜商工会議所が経済政策委員会内にカジノを含む統合型リゾート(IR)作業部会を設置
・作業部会は約6名。座長は京浜急行電鉄の原田一之社長
・横浜市に与える影響を多面的に調査研究。商工会議所の意見や方針をまとめる役割

横浜市(政治)

統一地方選(4月7日):横浜市~選挙後もIR誘致推進、反対バランスに変化なし

・横浜市議選:各党議席 定員86
今回=自民33, 公明16, 立民16, 共産9, 国民2,ネット(神奈川)1, 無9
前回=自民30, 公明16, 立民12, 共産9, 国民5,維新1, ネット(神奈川)1, 無12

神奈川県知事選 現職・黒岩氏 立憲への推薦依頼取下 IR反対誘導に反発

・3月10日、神奈川県知事選(3月21日告示、4月7日投開票)に出馬予定の黒岩祐治・知事は、立憲民主党への推薦依頼を取り下げ
・立憲民主党は、3月5日、IR誘致反対を含む重要政策で方向が一致したとして黒岩氏の推薦を公表
・その後、黒岩氏サイドは、立憲民主党のIR誘致反対を含む方針を受け入れていないと反発
・黒岩氏は、IR賛否を明言せず、「基礎自治体が判断すれば全面的に支援する」の姿勢
・IR区域整備計画の策定および政府への認定申請の事務主体は、都道府県等(都道府県または政令指定市)
・横浜市への誘致では、事務主体は横浜市。神奈川県は、周辺自治体としサポート役

菅官房長官 IR整備法 地域経済の振興に期待 ギャンブル依存症対策も推進

・2018年8月12日、神奈川新聞は、菅義偉・内閣官房長官(衆院, 神奈川2区)のインタビューを配信
・IR整備法~観光立国、地域振興を期待
「観光立国を目指す日本の新たな起爆剤になる」
「(シンガポールでは、)観光客数は1.5倍に増え、若い女性客が一番多い。カジノ以外にも展示ホールやプール、水族館など世界から多くの人が来場して遊べるものになる」
・ギャンブル依存症対策~政府として、総合的な対策強化、本格化へ
「(ギャンブル等依存症対策基本法案は、)今まで全くできていなかったパチンコや競馬、競輪、競艇などの依存症対策をしっかり進めるいい機会だ」
「(公営競技では、)家族の反対があれば、参加できない仕組みにしたい」
(政府は、2017年12月、公営競技において、家族申告で本場、場外の入場、ネット購入を制限する制度指針を策定)
「パチンコの射幸性を少なくすることをしっかりやる」

林文子・市長 IR誘致スタンス 市長選(2017年7月30日投開票)を契機に慎重に

・2016年12月15日、IR推進法成立後、歓迎のコメント
「観光立国へ大きな一歩」
「IRは将来を一層確かなものとしていくために必要。市民にその意義を伝え、理解してもらえることに取り組む」
・2017年1月25日、IRへの態度を後退
「(誘致に)積極的に踏み込めるかどうか、まだ考えられない」
「具体的な動きをやっていくのは困難な状況」
「ギャンブル依存症の問題があまりにも大きい。解決する仕組みがなければ難しい」
・市長選(7月30日) 当選(3選)後のIRに関するコメント
「選挙戦で賛成とともに不安の声も聞かれた。国の動きも見ながら中立な立場でしっかり研究していきたい」

菅・内閣官房長官 市長選(2017年7月30日投開票)前コメント IRについて「私はいいと思う」

・2017年6月10日、菅義偉・内閣官房長官は、市長選についてコメント
「IRの中でカジノは一部。IRは、展示場、会議場、娯楽、宿泊などが一体の施設」
「そういう意味で、私はいいと思う」
・林市長の”IRについては白紙”スタンスについて
「ギャンブル依存症対策など、国会の動きを見極めるということなのだろう」

横浜市(行政) IR関連

横浜市 19年度予算案 政策局,IR調査費1,000万円~6年連続の同対応。市長「白紙」継続

・1月25日、横浜市は、2019年度予算案を発表
・政策局が「IR(統合型リゾート)の調査・分析等)新たな戦略的都市づくり検討」として1,000万円を計上
・横浜市は、2014年度からIR調査予算を毎年1,000万円を計上
・ただし、2017年度は、IR調査予算を執行せず
・2018年度は、「IR等新たな戦略的都市づくり検討調査業務委託(その4)」を実施(EY新日本監査法人が受託。落札金額500万円-税抜き)
(”その1”は日本経済研究所、”その2”はトーマツ、”その3”は新日本がそれぞれ受託)
・林市長のIRスタンスは、2017年7月の市長選前から一貫「現段階では『白紙』。今後、ど国から示される情報を把握し、総合検討」
・林市長は、2019年春の統一地方選(横浜市議会議員選挙・神奈川県議会選挙・神奈川県知事選挙)を意識

林市長 新年抱負 IRは白紙ながら総合検討強調 春に3つの地方選控える

・1月1日、林文子市長は、地域情報誌に、新年の抱負「10年目、施策の開花実感」を掲載。IRおよび山下ふ頭開発はQ&A形式
・冒頭で、施策の成果として、横浜港のクルーズの充実、および、横浜駅周辺と臨海地区の街づくりを強調
・カジノを含むIR(統合型リゾート)についての考えは?
「IRは観光立国の実現や将来にわたる経済成長に向け、日本で初めての取り組みとして進められています。現段階で横浜市は誘致について『白紙』ですが、今後、政省令など国から示される情報を把握しながら、横浜市にとって、そして、市民の皆様にとって一番良い方法を総合的に考えていきたいと思います」
・山下ふ頭再開発のビジョンは?
「山下ふ頭については、倉庫の移転などの協議を進めています。更地化したエリアは、東京五輪・パラリンピック期間中のホテルシップの受け入れ、また、来年の夏には実物大の動くガンダムの公開も予定されているので、これらの活用に向けて取り組んでいきます」
・林市長は、2019年春の統一地方選(横浜市議会議員選挙・神奈川県議会選挙・神奈川県知事選挙)を意識

政府IR調査~神奈川県内 県=”しない”, 横浜市と川崎市=”検討”, 相模原市=”未定”

・政府IR推進室は、9月下旬から11月2日までに、47都道府県と20政令市(IR区域整備計画の認定申請主体)を対象に、IR誘致に関する意向および準備状況の調査を実施
政府・各党の取組:政府 年内に47都道府県, 20政令市にIR取組調査~区域認定時期検討
・回答の選択肢は「申請を予定」「申請を検討中」「申請は未定」「申請しない」の四択
・11月6日、神奈川新聞社は、神奈川県および県内の政令指定市である川崎市、横浜市、相模原市に政府への回答をヒアリング
・神奈川県=「申請しない」と回答
「県内のどの基礎自治体からも誘致したいとの意向は届いていない」「県が推進する立場ではない」
・川崎市=「申請を検討中」と回答
福田紀彦・市長
「羽田空港に隣接していることは地の利として最高」「経済界などから意向表明を受けていない」
「現時点で具体的に何か検討しているわけではない」「最初からIR誘致を検討しないという選択肢はない」
「ほかの都市の動向を踏まえゼロベースで意見交換を行っていきたい」
地元政界の一部には、臨海部の再編に絡めてIR誘致を目指すべきとの声がある
・横浜市=「申請を検討中」と回答
「誘致の是非を判断するための情報収集中」「現状は白紙」
・相模原市=「申請は未定」と回答
「誘致するか、しないかの検討にさえ着手していない」

市民有志のIR調査に市長と市議~白紙, 未定, 不要と回答

・10月30日、横浜市民らでつくる有志グループ「横浜にカジノってどうなの?」は、市内へのIR誘致に関する、林文子市長と全市議への調査結果を公表
・調査は、市長や議員個人前が記されたシールを「いる」「いらない」のいずれかに貼る形式。8月末に市長と全市議(86人)にシール投票と質問状を送付。9月下旬までに回収
・調査結果は以下の通り
林文子市長=シール投票せず。改めて”白紙”強調。情報収集・分析中。市民アンケートについては、具体的な方法や時期は今後検討
自民党市議(31人)=シール投票せず。市が調査を注視したい
民権フォーラム市議(21人)=会派統一シールを「いらない」
公明党市議(16人)=全員のシールが「いる」と「いらない」の中間。全員が”分からない”
共産投資議(9人)=全員のシールが「いらない」
無所属市議(3人)=全員のシールが「いらない」
ヨコハマ会市議(2人)および無所属(4人)=回答せず
・2019年春の統一地方選を前に、市議は慎重となっているようだ

横浜市「中期4か年計画2018~2021」決定 IR検討盛込~パブコメでIR反対突出

・10月4日、横浜市(政策局)は、「横浜市中期4か年計画2018~2021」について、市議会の議決を得て、確定させた
・IRについては、「国の整備法制定・区域整備計画認定を見据え検討」とされた
・横浜市は、5月9日に計画素案を公表、5月14日~6月22日にパブリックコメント募集、9月4日にパブコメ結果を公表
・パブコメでは、個人・団体830者、2,129件の意見が集まった。うち、IR関連が433件(全体の2割)と突出して多く、94%が反対の立場

市「IR情報提供依頼」計12社・グループが提案。海外IRが8社, 国内デベ2社、その他2社

・9月21日、横浜市は「IRに関する民間事業者への情報提供依頼」の提案の受付を締め切った
・横浜市によれば、提案数は計12(社・グループ)。うち、海外IR事業者が8社、国内デベロッパーが2社、その他2社
・8月20日の事前説明会への参加事業者・団体は計22社, うち、国内13社(国内開発関連が6社、その他が7社)、海外IR事業者が9社であった
・市は、今後、提出情報の中身を見て、必要に応じてヒアリングする方針。その後、有識者の意見なども加え、2019年3月までに報告書にまとめる予定。市がIRを誘致するかどうか判断するための材料の一つとする
・なお、本情報提供は、市がIR誘致する場合、実施される事業者選定における評価材料にはならない

神奈川県 ギャンブル等依存症対策 対策法成立受け、計画策定へ

・9月13日、神奈川新聞は、神奈川県のギャンブル等依存症対策の強化取り組みをレポート
・10月をめどに専門治療を提供する複数の医療機関を決め、年度内に治療拠点機関を選定。医療機関、支援団体情報を総括するポータルサイトを開設へ
・2019年7月に成立したギャンブル等依存症対策基本法は、国が策定する対策推進基本計画をベースに、都道府県に計画策定を努力義務として求める
・13日、黒岩祐治・知事はギャンブル依存症について、県議会で、啓蒙や社会復帰支援など総合的な対策を進めていくと発言
・IR区域整備計画の国への申請主体は、横浜市(政令指定市)。ギャンブル等依存症対策は神奈川県が作成主体

市会 本会議初日 パブコメIR反対支配で議論 市長「市民の声を聞く時期、方法を検討」

・9月11日、神奈川新聞は、横浜市会(会期:9月10日~10月26日)、本会議初日11日の動向をレポート
・本会議初日は、市が4日に公表した中計(素案)に対するパブリックコメント結果で、IR否定意見が支配したことについて議論が白熱
・林文子・市長は以下を答弁
「市民の関心が大きいことを示している」
(議員質問”IRに限定して市民の声を聞く考えがあるか?”に対して、)
「IRの制度の詳細が固まっておらず、現時点で市民の意見を聞く状況ではない。今後、時期や方法を検討する」
(議員質問”市が情報提供依頼として、IR事業者から構想案を募集する意味は?”に対して)
「市はあくまでも白紙の状態。情報提供依頼は、勉強させてもらいたいということ」
・横浜市は、「中期4か年計画2018~2021」(原案)を市会定例会の議案とし、議会議決を経て確定させる方針

有志グループ「横浜にカジノってどうなの?」市長、市議に質問状、結果公表へ~市長のリーダーシップが鍵

・8月30日、市民有志グループ「横浜にカジノってどうなの?」が、横浜市役所で会見
・横浜市へのカジノ誘致について市民に賛否を問う街頭シール投票の結果を発表。同日、市担当者に手渡した
-2017年7月~2018年8月、40回、延べ1万3,551人、「いらない」86%、「いる」13%、「分からない」1%
・林文子・市長と全市議宛てに、カジノへの賛否を尋ねる質問状を届け、公表する方針を明らかに
-市長に対しての質問=「いつまで白紙と表現するのか」「市民アンケートをいつ行い、どう反映させるか」
-市議に対しての質問=個人名が記されたシールで「いる」「いらない」「分からない」および理由
-市議への質問は、9月20日を締め切り、結果はフェイスブックで公表する方針
・今後も月1回のペースでシール投票を続ける方針
・行政トップには、市民の意見を聞くのみならず、自らの考えに基づくリーダーシップ、市民説明の姿勢が求められる

市政策局「IR関連検討調査業務委託(その4)」~EY新日本を選定

・8月24日、横浜市政策局は「IR等新たな戦略的都市づくり検討調査業務委託(その4)」の公募型指名競争入札の結果を発表
・EY新日本監査法人を選定、落札金額は500万円(税抜き)。なお、PwCコンサルティング合同会社は750万円で応札
・同調査は、IR整備法を踏まえ、事業性、経済社会効果、懸念事項対策など。履行期間は2019年3月22日まで
・今回の調査は”その4”であり、”その1”は日本経済研究所、”その2”はトーマツ、”その3”は新日本が受託

林市長 改めてIR誘致「白紙」強調。情報提供依頼説明会への参加者数は想定内

・8月22日、林市長は、定例会見にて、市が実施する「IRに関する民間事業者への情報提供依頼」および説明会についてコメント
・IR誘致について、改めて「白紙」、情報提供依頼がIR誘致を前提としないことを強調
「事業者から提供される情報は調査報告書にまとめ、IRの判断材料の一つとしたい」
「有識者の考えも聞き、極めて冷静に判断していく」
・説明会への参加者数(22社・団体)は、想定の範囲内の認識
「各社は既に他の都市にも情報提供をしており、数については想定内」

市「IR情報提供依頼」説明会~計22社、国内13社、海外9社が参加


(写真提供:横浜市政策局政策課)

・8月20日、横浜市は「IRに関する民間事業者への情報提供依頼」説明会を開催
・参加事業者・団体は、計22社。国内13社(国内開発関連が6社、その他が7社)、海外IR事業者が9社
・市は、事業者の提出情報を、有識者の意見なども加え、2019年3月までに報告書にまとめる予定。市がIRを誘致するかどうか判断するための材料の一つとする
・参加企業は、9月10~21日に、IR事業性、経済効果、懸念事項対策などをトータルで調査票として提出する
・本情報提供は、市がIR誘致する場合、実施される事業者選定における評価材料にはならない

市「IR情報提供依頼」計22社・団体が提供意向。事業者との接触ルール策定

・8月7日、横浜市は「IRに関する民間事業者への情報提供依頼」(7月23日公表)の提供意向受付を締切
・横浜市によれば、合計22の企業・団体から提供意向があった
・情報提供の依頼内容は、経済効果、依存症対策など懸念事項対策、イメージ図、事業性、など
・横浜市は、情報収集の位置づけを、「IRを誘致するかどうか判断する1つの材料。事業者公募ではない」とする
・なお、横浜市は、IRに関わる職員の事業者とのコミュニケーションルールを策定。情報の公平性や公正性を確保するための措置
-IRに関する事業者からの情報提供は、面談に限る
-原則、市役所内で2人以上の職員で対応
-電話やメールによるやりとりは日程調整などの事務連絡にとどめ、個人の携帯電話などは使わない

林市長 IR関連業務についてコメント「(誘致は)白紙」「市民の声を聞き判断」

・7月24日、林文子市長は定例会見にて、23日に政策局が公表したIR関連業務について説明
・林市長の説明のポイント
-IR関連検討調査業務委託:2018年度予算計上の調査費1千万円を活用(2014年度から毎年計上。2017年度は未執行)。IR分析や事業者からの情報を踏まえた調査結果をまとめる
-IRに関する民間事業者への情報提供依頼:対象は法人やグループ。経済効果、依存症対策など懸念事項対策、イメージ図、事業性。「事業者公募との関連性は全く無い」
-誘致の是非のスタンスは不変。「白紙」「(アンケートなど)なんらかの方法で市民の声を聞き、横浜にとって良い方法は何かということを考えたい」
・上記の調査結果は、報告書として一般公開する。公開時期は未定
・今後、横浜市は、民間事業者とコミュニ―ケーションするための内規ルールを整備する。IRは大きな権益事業であり、事業者選定権を持つ行政は慎重な行動が求められる

横浜市政策局 IR検討2つ公表 情報提供依頼、検討調査業務委託

・7月23日、横浜市政策局は、IRに関連し、2つの事項を公表(以下はリンク)
・IR関連検討調査業務委託
横浜市政策局:IR(統合型リゾート)等新たな戦略的都市づくり検討調査業務委託(その4)(2018年7月23日)
・IRに関する民間事業者への情報提供依頼
横浜市政策局:IR(統合型リゾート)に関する事業者への情報提供依頼について(2018年7月23日)
・横浜市政策局のステートメント
「平成30年7月20日、特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)が成立しました。」
「これまで、横浜市では、都心臨海部での戦略的な都市づくりの検討の一環として、基礎的なIRの調査・分析を進めてきましたが、現段階では、IRを導入する・しないについての判断をしておりません。」
「横浜では、IRの導入によって観光や地域経済が活性化することを期待する声や、IRを構成する施設の一つであるカジノに起因した依存症・治安悪化などに対する懸念の声もいただいています。」
「こうしたIRの効果や懸念事項対策等についての調査・検討を国の動向や情報等を踏まえながら進めています。」

林市長 18日、法案、民間要請に「姿勢変わらず。決める時期言えず」

・7月18日、林市長は、定例記者会見にて、IR実施法案の動向を踏まえて発言
「法案が成立しても、私どもの姿勢は変わらない。どんな時期に決めるのか、この段階では申し上げられない」
「(IR)が、横浜市の将来のためになるものなのか考え、情報収集している」
・18日の横浜港運協会の提言に対して、
「一つの意見、考え方として受け止めている」
・17日には、横浜商工会議所の川本守彦・副会頭は、林市長に対して、政府の基本方針の公表(IR実施法の成立から一年がメド)までに態度を明確にするよう要望

林市長 IR実施法案成立後に誘致是非を調査分析へ 予断ないこと強調

・6月20日、林市長は、定例記者会見にて、IR実施法案の衆院通過を踏まえてIRについて発言
・IR実施法案成立後に、IR誘致のメリット、デメリットを調査分析へ
・調査は、外部機関に業務委託し、有識者、事業者への意見聴取も実施
・横浜市は、2018年度当初予算でIR調査費1,000万円を確保。市長は、必要であれば、追加する考え
・市長は、誘致判断、タイミング、調査手法に予断を持たないことを強調

林文子・市長 25日議会 「白紙。賛否両論。調査分析を進める」

・5月25日、横浜市議会において、林文子・市長がIRに関して、質問に対応
・回答のポイント
「白紙」
「横浜市では、賛否が大変別れており、簡単に決めると言うことではない」
「法案や政省令など国の動向を把握し、有識者からの意見聴取など調査分析を進める」

横浜市 中期計画素案 IR検討を復活盛り込み~IR実施法案を注視

・5月9日、横浜市は中期計画素案(2018-2021年度)を発表。IRについて「国の動向を見据え、検討」との表現を盛り込んだ。前中計(2014-2017年度)と同様
・同日の記者会見で、林文子・市長は以下を発言
「現状では白紙。国が目指している日本型IRの内容や議論の方向をしっかり把握していきたい」
・1月に発表した中期計画策定に向けた基本方針ではIRに言及しなかったが、IR実施法案の国会への提出を受けて、表現を復活させた
・中期計画は、今後、市民の意見募集を経て、9月頃に最終案を議会提出へ
・最近では、4月20日、林文子・市長は、IRについて以下を発言
「(IR誘致について、)白紙状態。慎重に慎重に考えている」
「横浜は経済界も声を上げているが、市民の声がすごくて、昨年夏の市長選も反対の声が厳しかった」
「IRが、将来にわたって市に資するか、市民にとっていいか検討を続けている」

横浜市 2018年度予算案=IRは前年同様の調査費、中計方針=IR言及なし

・1月30日、横浜市は、2018年度予算案を発表
・IRについては、引き続き情報収集や分析を続けるとし、1,000万円を盛り込んだ
・2014年度からIR調査予算として毎年1,000万円を計上。海外事例や依存症などを調査
・2017年度は、予算を執行せず
・2018年度予算については、今後の法案審議状況を見守り、執行を検討を検討へ

横浜市(行政) 山下ふ頭再開発

山下ふ頭開発方針 9ha五輪暫定利用。将来は47haを観光MICE一体

・2018年5月、横浜市は、山下ふ頭の開発方針を定めた
・全体(47ha)のうち、五輪時の一部供用として、山下公園側の9haを暫定利用
・一部供用は、当初13haから9haに変更。用途は、主にイベントなど。五輪後に更地にする
・五輪暫定利用は、2018年度に整備方針を確定し、2019年度に着工予定
・2025年以降に全体一体的な観光MICE施設を開発へ
・山下ふ頭への交通アクセスでは、市は、2020年に横浜駅、MM地区、山下ふ頭を連節バスを導入予定
・山下ふ頭は、IR導入候補地

横浜市 山下ふ頭再開発 一部先行開発見送り~政府IR方針との整合性は維持

・2018年1月13日、神奈川新聞は、横浜市が12日までに、山下ふ頭の一部先行開発を見送り、全体一体開発する方針で検討を開始したと報じた
・横浜市は、全体一体開発について、2025年頃の完成を目指す方針
・新方針は、政府IR方針と整合する。政府は、2020年以降の区域認定、2025年前後の開業を想定。また、政府は、一部先行開業のスキームに対して慎重姿勢
・山下ふ頭は、全体が約47ha。一部先行開発を想定したエリアは、山下公園側の13ha
・横浜市は、当初、2020年に、一部先行開発を開業する方針であった。2016年度に一部先行開発エリアの物流関連12社との移転交渉を完了し、2017年度中に開発事業者を公募する予定であった
・現在、一部先行開発エリアの物流関連事業者12社のうち、2社との交渉が難航しており、移転契約の目途は立っていない

横浜市 山下ふ頭再開発関連計画 時系列

・2014年12月、横浜市政策局は「中期4か年計画2014-2017」を市議会で議決を得て確定させた。「IR導入検討」が記述された
・2015年2月、横浜市都市整備局は、「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」を策定・公表。「IR導入検討」が記述された
・2015年9月、港湾局は「山下ふ頭開発基本計画」を策定・公表
– 大規模集客施設、滞在型空間を含む「ハーバーリゾートの形成」を将来の都市像とした
– 山下公園に隣接する約13haのエリアを先行開発し、2020年の東京五輪で一部サービス開始を目指す
– ふ頭全体のサービス開始は2025年以降とした
– 7月、港湾局は山下ふ頭開発基本計画検討委員会の森地茂委員長(政策研究大学院大学教授)から答申を得た
– 答申は、ハーバーリゾート形成において、観光、MICE、文化芸術、エンタテインメント、リゾートなどを実現する八つの基本方針、3つの視点を示した
– 山下ふ頭開発基本計画には、IRについて直接の記述はなく、関連計画(横浜市中期4か年計画2014-2017、横浜市都心臨海部再生マスタープラン)との整合を踏まえて進める」と記した
・2018年10月、横浜市政策局は「中期4か年計画2018-2021」を市議会で議決を得て確定させた。IRについては「国の整備法制定・区域整備計画認定を見据え検討」とされた

出典元:カジノIRジャパン

■注意喚起

当記事で記載しているものは、記事の出典元は『カジノIRジャパン』の記事を元に自分なりの見解をしております。あくまでも個人の見解ですので、閲覧している方の見解とは異なることが多々あるかとは思いますが、記載している内容などで起こったトラブル等に関しましては、当サイトは一切の責任を負いかねますので予めご了承頂き、お読み下さい。

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